福山雅治さんの虹の心地良さと素晴らしさ

福山雅治さんの曲と言えば桜坂しか知らなかった私ですが、当時放送されていたドラマのWATER BOYSを見て、この虹という曲を知りました。主題歌として流れていたのですが、爽やかなドラマにピッタリと合っていてスーッと耳に入ってきたのです。

福山さんの曲がどうしてこんなにも耳に入ってきて心地が良いのかを一度考えたことがあるのですが、声はもちろんのこと使われている音の高さにも秘密があるのではないかと感じました。カラオケで福山さんの虹や桜坂を歌うと私でも楽に歌えるような音の高さなのです。このあまり高い音を使わないというのが心地良さなのかなと思っています。

もちろん、福山さんの声質や歌い方があって成立するものであって私が歌ってもその心地良さは当然でてきません。ですが、歌いやすいという点では沢山の人に歌われ愛される理由の一つなのかもしれません。特に虹はミディアムテンポからサビではアップテンポのような爽快感がありながら音が高くないので歌っていてとても心地がいいのです。聞いていて心地が良いのは当然のことですが、より身近に感じられるのが好きになっていくきっかけでもありました。

当時発売されたCDはパソコンに取り込んでいるのですが時々、表紙や中身が見たくなることがあるので、その度にCDを取り出しています。今もなお第一線で活躍されている福山さんの素晴らしさは虹が発売された昔から新しい曲を発売されている今でも変わらないと強く感じています。

時が過ぎても残るもの「TIME FLIES…1994‐2009」

高校時代の親友と、一時期お互いの好きな音楽を紹介しあったことがありました。

日本のヴィジュアル系バンドを紹介した私に対し、彼女が教えてくれたのはイギリスのバンドOASISでした。

大学生になり彼女から「OASISのライブチケット取れたから、一緒に行こう!」と誘われたのをきっかけに少し聞いていました。

しかしその後の私は邦楽オンリーな日々に戻り、親友だった彼女は大学卒業を機に、音信不通になってしまいました。

そして数年が経ち、偶然目にした音楽雑誌でOASISの解散を知りました。

ニュースに衝撃を受けると同時に、彼女への思いが強烈に浮かび上がり、OASIS最後のベストアルバム「TIME FLIES…1994‐2009」を購入しました。

聴きながら彼女のことを考える一方、新しい曲にも知っているものがあることや、歌詞が放つ強力なメッセージに新鮮な感動を覚えました。

「WHATEVER」とか「SUPERSONIC」は、凹んだ時や1人でアレコレ悩む夜などに聴くと、力強いヴォーカルが背中を蹴とばしてくれます。一方「I'M OUTTA TIME」や「FALLING DOWN」など終盤で展開される、若干陰のある楽曲たちにもたいへん心奪われます。

バンドが解散して彼女とも連絡は取れていませんが、このCDは私の手元に残り、聴くたびに10代後半だった頃のみずみずしい感情を思い出させてくれます。

逢えなくてもこのCDが私と彼女をつないでいる、そう信じています。

Anyone's Daughter / Piktors Verwandlungen

ロックの中にプログレッシブ・ロックというジャンルがありますが、その中でもクラシックの交響曲のような長大な曲を作って演奏するものをシンフォニック・ロックと呼ぶ時があります。

エニワンズ・ドウターはドイツのシンフォニック・ロックの代表的なグループです。これは1985年に発表された彼らのサード・アルバムで、ライブ盤です。

そして、ジャーマン・シンフォニック・ロックを代表する名作と言われる事もある一枚です。

なにより、ライブ盤だとは思えないほどに演奏がうまくて驚きました。

そして、長大で劇的な曲に驚きました。曲がきれいにつながれていき、最初の観客の拍手が入るまでの35分過ぎまで、音楽が切れる事がありません。

最初に抒情的な音楽が始まり、そのままシンセサイザーをバックに朗誦が行われて、次にジャズロックのようなインプロヴィゼーションが最後に劇的な終わりを迎え、それがシンセサイザーを残したまま先ほどの朗誦に戻り、という具合です。

途中からは、なんとなく聞くことが出来ないほどひきつけられました。

何度か同じコーラスをくりかえして終わりという形のポップスやロックに慣れていた私は、この劇的で長大なロックに驚きました。

ロックやポップスはあまりに同じように単純なものが多すぎると思っていた私にとっては、プログレッシブロックは驚きでした。

そして、ロックというとアメリカとイギリスの音楽だと思っていたところに、ドイツにこうしたバンドがあるという事にも驚きました。

PeakySALTのイトシセツナナミダ

あまり聞いたことのないアーティストだと思います。
というのも、活動期間もかなり短かったアーティストで、CDもシングルばかりで、あまり売れてはいませんでした。
注目してほしい点は、ボーカルを務めている人が、あの三浦友和山口百恵の息子さんなのです。
現在は一人で活動をしている三浦祐太朗さんなのですが、このバンドではユウとして活動していらっしゃいました。
私はこのPeakySALTでの曲が好きなのですが、ちょっと気だるい感じに歌っているところとかいいなと思っています。
イトシセツナナミダでメジャーデビューしたのですが、デビューしたばかりの際にラジオ主演したのを聞いたことがこの曲を知るきっかけでした。
学生の恋愛の歌なのですが、誰もが経験したことのあるようなちょっと切ない恋模様を歌っています。
なんとなく懐かしい感じもあって、ふと流れていたら聞いてしまう歌です。
現在はバンドとしては、メンバー同士の方向性の違いによって活動を休止していますが、個人的にはとてもいい曲でしたので、もう一度活動してもらいたいなという気持ちが強いです。
CDのカップリングソングには「僕なりのラブソング」、「There'sNoOtherWay」の2曲が入っています。
この二つの曲もやはり気だるい感じの歌なのですが、力加減が抜けていてかっこよさを感じます。
最後の「There'sNoOtherWay」に関しては英語ですべて歌っているのですが、それもまた良いと思える音楽です。

椎名林檎『無罪モラトリアム』

このアルバムは、1999年にリリースされた椎名林檎の1stアルバムで、初期の椎名林檎の魅力が詰まった今でも多くの人たちの間で愛されている名盤だと思います。

まだこのときは椎名林檎自体が10代で、初期衝動の様な荒っぽさがありながらも、彼女が持つ独特な歌声と抜群のメロディーセンスが垣間見ることができます。

このアルバムの中には現在でも人気ある名曲がずらりと並んでいるのですが、3曲目の『丸の内サディスティック』は特にファンの間でも人気がある楽曲で、せわしなく動き続けている東京というものを上手く表現した詞だと思います。

夕焼けとかによく似合う哀愁感があるのです。その後に続く4曲目の『幸福論(悦楽編)』も大好きな一曲です。

この曲は元々シングルがリリースされていたのですが悦楽編という名前でリメイクされています。

シングルバージョンの『幸福論』ももちろん良いのですが、個人的には、初期衝動あふれる疾走感のアルバムに収録されている悦楽編の方が好きです。

10代の女の子が幸福というテーマについてがむしゃらに叫んでいる姿が目に浮かびます。

このアルバムではプロデューサーとして亀田誠治を迎えており、後に東京事変で同じバンドになるのですが、デビュー当時から関わりがあった2人が組んだら、あそこまでのモンスターバンドになるのはうなずけますね。

椎名林檎というアーティストの原点として現代でも多くの人の心を動かすことができる名盤だと思います。

ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド

お気に入りのこのアルバムは、ウェスモンゴメリーをフィーチャーしたジャズの インストラメンタルの部門に入ります。
お気に入りの要素は、16ビートから2ビートまでの曲がある中で全体の曲調が何か、懐かしさや郷愁がこみ上げてくるようで、心地良いからでしょうか。
全10曲の中には、ウェスオリジナルの2曲もありますが他は、映画で使われた曲や ミュージシャンが好んで演奏するような、ウィンドソングやわが心のジョージアも 入っていたりします。

それはまさに、ウェスの、ギターテクニックやバラード調をも弾きこなすアドリブの技を、余すことなく楽しめる選曲になっていると思います。
中でも個人的に好きでお薦めしたいのは、ウェスのアドリブが冴えわたる3曲目の アザー・マンズ・グラス、懐かしい場所へ誘われるような7曲目のあなたに祈りを、 そして9曲目のノウ・イット・オールがあります。

特にテンポがボサノバ調の9曲めは、後で解説を見てみると、ブラジルの作曲家=ジョアン・ドナートが作った曲だと知り、だから心地良いのだと分かりました。

偶然にも近年になって、気になる曲をリサーチしていて見つけたのが、そのジョアンの曲だったから驚きです。
この一冊のアルバムの完成度を高めているのには、脇を固めるミュージシャンが いるからに他なりません。

ベースのロンカーターにピアノはハービーハンコック、ドラムはグラディ・テイトというなんとも贅沢なコンボになっています。

彼らも完全に主役級なのでそれぞれのパートでアドリブも聞けるかと思いきや、そうはいきません。このアルバムではあくまで、ウェスの演奏を引き立てることに徹しているようです。

しかし、ハービーハンコックが音繋ぎの間に見せる、軽やかな旋律やバッキングの技術が光る箇所が随所に散りばめられてある曲も何曲かあり、つい引き込まれます。
CDというのは、全曲のうちで3,4曲が気に入れば買って良しと勝手に解釈してますが、このアルバムは、タイトルのダウン・ヒア・オンザ・グラウンドを含め、3と7そして9曲目が光っているので、大満足なCDとなっています。

山下達郎『RIDE ON TIME』

最近氣志團万博での熱演が話題になった山下達郎

本作は1980年発売の大ヒットアルバムです。
1曲目いつか(Someday)は今年のライブツアーでも演ったそうです。チョッパーベースのイントロがカッコいい名曲。
♪SAMEDAY 一人じゃなくなり SAMEDAY 何かが見つかる~というフレーズにいつもホッとします。

いい大人になった今なお、この曲に勇気づけられています。

2曲目DAYDREAMは吉田美奈子作詞によるファンキーな曲。私の一押しの達郎ナンバーです。真夏の午後の街ってこんなですね。至高の一曲と思います。
4曲目のタイトルナンバーはドラマの主題歌として再ブレイクしましたが、聴くと80年代に引き戻されます。

あの頃は音楽も何もかもがキラキラしていたような気がします。5曲目夏への扉もメロウな達郎ナンバーとして愛されている一曲です。

R.ハインラインの同名小説をモチーフに書かれた曲です。
♪もしか君今ここで やり直せなくても 淋しく生きる事はない~というフレーズにいつもいつも励まされています。さりげない優しさが漂うハートフルな一曲です。
7曲目Rainy Dayは吉田美奈子も歌っている名バラード。

達郎のラブバラードの中でも究極の名曲なのではないでしょうか。

8曲目雲のゆくえに、吉田美奈子の方でよく聴いていたのですが、達郎のバージョンも良いです。

間奏のトランペットソロに被せる達郎のハミングがイイ!乾いたせつなさがたまらない大人の一曲です。
アルバム全体が古さを全く感じさせないのが凄いです。

山下達郎の1枚と言われたら迷わすこのアルバムを挙げます。夏を歌った名盤とも言えますね。